2008年6月22日

PNCパーク@ピッツバーグ

Toronto 8, Pittsburgh 5
(36-41)
Final 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
Toronto 2 0 0 2 0 4 0 0 0 8 11 2
Pittsburgh 1 0 0 3 0 1 0 0 0 5 10 0
Box Score
WP: D. McGowan (6-5) S: B.J. Ryan (15)
LP: T. Beam (0-1)
(36-40)

学会の最終日は午前中で終了。午後からは野球観戦に行ってきました。ピッツバーグを本拠地にするのはピッツバーグ・パイレーツ。パイレーツは伝統ある名門チームで20世紀初頭から1970年代までワールドシリーズ制覇5回、リーグ優勝9回という数字を残していますが、その後は深刻な予算不足と果てしない低迷。まさにピッツバーグという都市の浮沈と歩調を共にしているようなチームです。とはいえ、今年は伸び盛りの若手もいて、なかなか健闘しているパイレーツ。ことによると、勝率5割も狙えるかも、という活気があります。相手チームはけが人続出で最下位と低迷するトロント・ブルージェイズでした。

今回は、筆者に時間的余裕がないので、試合レポートは割愛し、写真を中心とした簡単な紹介とさせていただきます。

ピッツバーグ・パイレーツの本拠地、PNCパークはダウンタウンから河一本挟んだ向かいにあり、きれいな球場として評判の球場です。実際に、とてもきれいでした。
ロベルト・クレメンテという悲願の死を遂げた往年の名選手を記念した橋が架かっています。みんなダウンタウンから橋を歩いてわたって球場へ行きます。
球場の周りはこんな感じ。予想通りチケットは当日でも結構余っていました。$160のバックネット裏もあったのですが、気楽に観戦する腹づもりだったのでそれは見送ってずっと安い席に。
球場を入ると、きれいな天然芝が広がっています。パイレーツのユニフォームも球場とマッチしていて格好いいな、と思いました。
外野はこんな感じ。
リラックスムードのピッツバーグの選手たち。
内野席に座るとダウンタウンの高層ビル街と橋が見渡せます。河は直接見えませんが、水辺の感じと隣が開けた感じがすごくのびのびした雰囲気を醸し出しています。
ライト方向。
バックスクリーンも充実。ダウンタウンの借景を隠さないようにレフト側に配置されているのが絶妙です。
バックスクリーンにはいろんな画面や情報が映し出されて、すごくエンターテイニングです。オルガニストもいます。典型的な新古典主義ボールパーク。
内野席の上の方。優勝を記念したペナントが時代と栄枯盛衰を感じさせます。
ライトスタンドは少し高くなっています。21フィートという高さの違いはロベルト・クレメンテの何か(背番号?)にちなんだとか。
トロントのファンが結構いたのは驚きでした。どうやら地元のトロントファンではなく、大勢のトロントファンが旅行に来た、ということのようです。アメリカはちょうど夏休みに入った良いシーズンですし、ピッツバーグはちょっとしたお祭りをやってました。トロントからはそれほど遠くはないですし、トロントファンに取ってはリーグの違うピッツバーグの本拠地での交流戦でトロント・ブルージェイズの試合を見るということはあまりないチャンスなので、評判の球場で野球を楽しもう、とファンが大勢来たのかもしれません。いずれにせよ、大勢いて驚きました。
球場の裏手に回ると水辺にはカヌーや遊覧船が浮かんでいて、ノンビリとした風景が広がっていました。
ダウンタウン側の階段を下りていくと、
こんなに気持ちのいいスペースが外野席の裏に設けられていました。
スタンドが並んでいてちょっとした縁日気分です。
食べ放題のスタンド!!これはいかにもアメリカ、っていう感じね。。
ジャズバンドが試合前のコンサートをしていました。
イタリアン・フェスタとかでイタメシランチの屋台が沢山出ていました。結構おいしそうだったな。
こっちはアメリカンなハンバーガーですが、こうやって作られるとおいしそうな気がしてしまいます。

こういう試合前の雰囲気もなかなか魅力的な球場です。
せっかくなので2階席からの眺めも楽しんでみました。
2階席だと河も見えます。
美しい球場という評判にまずは納得。
ナイトゲームはまたさぞきれいなんでしょう。
2階席の裏手のスタンドは閑散としていました。シーズンなんだけど、観客動員は少し厳しいのかな。
パイレーツのマスコット。その名は「パロット」(オウム)。
こいつがとにかくアグレッシブで愛嬌を振りまきまくっていました。
バックスクリーンの表示は海賊をイメージしたものが多く面白かったです。こういうチーム名のモチーフで徹底しているのって他にあまりない気がします。
試合開始。シーズン真っ盛りの日曜日でも当日券でわりと安い値段でこのくらいの内野席には座れます。この意味でもお勧めの球場。
パイレーツの本当のマスコットはこっち。でも歳なのか、たまに登場するだけ。ほとんどオウムが出ずっぱりでした。
フィリーズやカープのマスコットにどこか似ているな。デザイン元が一緒なのかも。
結局、かなり人が入っていました。さすがにこの季節の日曜日ですからね。パイレーツの今年の善戦も貢献しているのかもしれません。
回の合間にはわけのわからない出し物がいろいろありました。他球場の途中経過を表示しているスコアボードは味があって好みです。
日曜日なので7回にはGod Bless Americaが歌われます。ところで、試合前の国歌斉唱ではカナダ国歌も歌われました。トロント・ブルージェイズが相手だと両方の国歌を歌います。お〜、カ〜ナダ〜♪
試合も動きがあって面白い展開でとても楽しめました。ピッツバーグはヒット10本すべてが単打と持ち味をいかんなく発揮。(笑)
ねばったピッツバーグでしたが、最後にはトロント・ブルージェイズの守護神、BJライアンが登場し万事休す。本拠地チームが負けてしまったのは残念でしたが、BJを見れたのは良かったです。大迫力、という感じでもなかったですが、つけいる隙はなさそうでした。
最後のバッター。
トロントの快勝で試合終了。トロントファンもそれなりにいて、それにピッツバーグファンも肩肘張らずに割とノンビリ試合を楽しんでいるという印象でした。弱小チームだとそうなるのか?笑 そういうノンビリとした雰囲気もそれはそれでいいものです。

というわけで、ピッツバーグ&ピッツバーグパイレーツの試合観戦、とても良かったです。アメリカでのMLB観戦を考えていらっしゃる方は、ピッツバーグも検討してみてはいかがでしょうか。自分の今まで行ったことのあるMLBの球場の中では間違いなく3本指に入る魅力的な球場でした。

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