5月19日金曜日

サブウェイシリーズ: ホワイトソックス対カブス

今シーズン最初のサブウェイシリーズです。金曜日のデーゲームにもかかわらず、チケットは完売で球場は大いに盛り上がっていました。試合はホームチームのソックスがエースのバーリー、カブスが40歳の「精密機械」マダックスと今シーズン好調の両先発だったのですが、ホワイトソックス打線がマダックスに襲いかかり終わってみれば、6対1、バーリーは2安打完投での圧勝でした。

球場は満員も曇りで寒かった。3塁側、球場の後方に見えるのはシカゴダウンタウンの摩天楼。

 僕自身、初めてのサブウェイシリーズで、もっと両チームのファン同士の激しい応援合戦を想像していたのですが、それほどでもありませんでした。いつも97%くらいがソックスのファンのところが,今日は80〜90%になった、といったところでしょうか。意外だったな。日本と違ってビジターチームのファンがどこかにまとまって陣取るということがないんですよね。それにシカゴで柄が悪いのはカブスファンの方ですが、今日は数も少なく、ソックスの圧勝だったので、球場は終始、和気藹々のにぎやかなお祭り騒ぎといった感じでした。カブス選手へのブーイングもそれほど激しくなかったです。もちろん、応援は普段よりもだいぶ熱かったですけどね!

 それにしても、両チームの調子の差が出た一戦でした。カブス打線は本当に迫力がありません。主砲デレク・リーの怪我がものすごく痛いですね。アラミス・ラミレスの調子が悪いので、ホームランを打てる打者がいなくて、DH制といってもそこに入れる打てる選手がいないという悲惨な状態です。1番のピエールの足を使った攻撃は唯一の見せ場を作っていましたが、1番の打率が2割ちょっとではつらいところです。

 ホワイトソックスは強いですねー。今日は井口、ポール・コネルコが2安打、ジム・トーミがHR。マダックスの厳しい球もきっちりとらえていました。打つ以外でも、1番ポドセドニックと井口が盗塁。そして内野の堅守・ファインプレーが沢山出ていました。スモールベースボールなんて言っていた去年がウソのような今年を象徴する余裕の勝ちっぷりでした。来月リグリーで行われる同カードではDH制が無いので、ホワイトソックスはコネルコかトーミのどちらかを外さないとならないので、少しカブスに有利になります。さて、どうなりますか。

 ところで、ホワイトソックス先発のバーリーは生で始めてみましたが良い投手ですね。速球は140km台半ばとそれほど早くないし三振もそれほど取るわけではないのですが、常にストライク先行で終わってみれば104球の完投、試合も2時間ちょっとで終わりでした。今日だけでなくいつも球数がすごく少なくて安定しています。左腕の使い方が昔オリックスにいた星野と少しだけ似ていて、腕をたたんで打者からぎりぎりまで見えないようにしているのが印象的でした。もうすぐFAですが、ファンの人気も絶大ですし、個人的にはホワイトソックスに残って欲しい選手です。

井口に打順が回り、バックスクリーンに映し出される。今や、井口もソックスファンに大人気の選手。ちなみに、最近アメリカ人が井口に送る声援は「イグゥ〜〜」(グにアクセント)。

 ちなみに、球場の外、はるか彼方に見えるのはミシガン湖。
1塁ランナーはタダヒト・イグチ。バッターは3番ジム・トーミ。内野は極端な「トーミシフト」をしいています。さあ、カブスのピッチャー、マダックス、振りかぶって、第1球投げた、あ、1塁ランナー、スタート。井口、盗塁成功です。

スコア

野球トップページに戻る